小春日和の暖かな日中でも、朝晩は冷え込む日が続きますね。
2016年、プロのトーナメントも大詰めを迎え、賞金ランクの行方も見え始めてきました。賞金王・女王争いの激闘はもちろんのこと、来季のシード権の狭間で奮闘する選手たちの奮闘にも注目が集まります。
さて、そんな盛り上がりを見せる国内女子ゴルフでは、去る11月11日(金)~13日(日)開催「伊藤園レディスゴルフトーナメント」の2日目に、ルールに関わる椿事が起こりました。
大会初日、悪天候によるコース状況の不良のため、フェアウェイと同じかそれより短く芝を刈っている場所では球を罰なしに拾い上げて拭き、リプレース(同じ場所に戻す)して打てるローカルルールが設けられました。
ところが上原彩子は1クラブレングス以内に球をプレースするものと勘違いし、第1ラウンドをプレー。2日目のスタート前に誤りに気付いて申告したものの、15ホール、計19か所で間違った処置を行い「誤所からのプレー」による2打×19回で38打、「スコアの誤記」による2打×15ホールで30打、合計68打の罰が科され141と88年のツアー制度施行後最多ストロークを更新ました。
上原の主戦場となる米ツアーでは、同様にコースコンディションが悪い場合には1クラブレングス以内のリプレースが主流といい、完全なる確認ミス。2日目はスコアを68と伸ばし、罰がなければ決勝ラウンドに進んでいたところでした。
さらに、同じく2日目。
1Rの15番からプレーを再開した4ホール目の18番。パーオンした松森彩夏が、グリーン上の球をマークして拾い上げ、拭いてもらうためにキャディの方へ投げたのですが…、キャディはメモを取っている最中で見ておらず、頭に当たって池の中へ。キャディが胸近くまで水に浸かって探したものの見つからず、別の球でプレーを続行することになりました。
ルール上、プレーヤーはティグラウンドからプレーした球でホールアウトしなければならず、ロストボールやOBなどの場合を除き、球を取り替えられません。このケースでは、別の球でプレーしたとして2打の罰が科せられます。
プロのトーナメントでもこういったミスはままあるものの、ゴルフはプレーヤー自身が審判です。それぞれがルールをしっかりと理解して誠実にプレーすれば、心からゴルフを楽しめます。くれぐれも、ウッカリでもったいない罰をもらわないように気を付けましょう。