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ゴルフ名言こぼれ話

このコーナーでは、ゴルフ界を牽引する世界の名選手や往年の名手が語った珠玉の名言を、隔月で紹介していきます。ゴルフ界を席巻し、名を馳せた名プレイヤーの才能と人間味が感じられる、数々の魅力的な格言。これらの言葉の生まれた背景には、彼らの人格、品性、生き様などが映し出されているようです。その技術、体力、精神力を言葉から紐解いて、ご自身のゴルフ魂に火を灯してみては。

第9話:アーノルド・パーマー

第9回目の「名言こぼれ話」は、米ツアーを興隆に導いた立役者、アーノルド・パーマーです。
50年代から60年代、テレビが普及し始めた時代のスーパースターとなり、ゴルフというスポーツを世界に認知させた第一人者。アグレッシブなプレースタイルが人々を熱狂の渦に巻き込み、商業的な価値も生み出したといえる。国民的ヒーローである彼が主催するトーナメントには、タイガーはじめ誰もが出場したがる。陽気で明るい性格と、ファンを大切にする真摯な姿勢が慕われる要因であろう。

 

ちょっとした見栄がゲームを台無しにする。

―優勝争いをするプロの場合、林に打ち込んだ時にわずかな空間を抜いてグリーンを狙うこともあり、プロなら然るべき決断であり見栄とはいえない。しかしパーマーはこんなケースで失敗したときも、見栄と表現した。
同じ状態で、アマチュアのほとんどは、テレビで見たトーナメントプロのスーパーショットを頭に浮かべ、グリーンに向けてショットする。確率が低い打球は、枝や幹に当たって林から脱出すらできない。同組のパートナーが見事なリカバリーショットでトラブルから脱出するのを見せられた時にも見栄が発生する。キャリアの長い彼らは、そんなショットの練習も時にはやっているのかも知れないが、それを見たあなたは、練習場ですら打ったことのない特殊なショットをやってみせるが、成功する確率は0に近い。
見栄は、ナイスショットのときもあなたの心にささやく。(普段なら8番アイアンの距離だが、このドライバーが打てたのだから、9番アイアンで届くはず。ベタピンでバーディが獲れるだろう。)ショットの前に夢のようなことを思い浮かべて、結果、力が入りダフってチョロするか、バンカーに入ってしまう。同伴者を意識したりカッコつけようとして行うプレーは所詮、見栄以外の何物でもない。 パーマーもまた、守るべきところをギャラリーの熱い願望にも似た声援に後押しされてチャージし、敗れたことが何度もあったに違いない。そのためかグランドスラマーに至っていない。

 

私は挑戦から逃げるということができなかった。どんなに厳しそうに見えても、勝てる見込みが少しでもあればそれを奪い取ろうと頑張った。そうして私は、冒険の危ない部分よりも「甘美」な部分の味を覚えたんだ。勝つことに貪欲でなければいけないよ。

―これぞパーマーの魅力の原点である。トラブルショットに挑み、成功してファンを魅了する。また、失敗してアーニーズ・アーミーに溜息の渦を巻かせる。
どん底のトラブルから、少しの光を見出して這い上がる。その先には、輝かしい勝利と称賛のまなざしが待っているのだ。

 

ショットに先立って、生涯最良のショットを思い出せ。

―イメージを作ると、身体もそのように動くものである。間違っても生涯最悪のショットを思い出してはいけない。意識も身体も、そのような動きに支配されてしまうものだ。 生涯最良のショットを打った経験と記憶が稀少でも、同じような条件で成功したナイスショットを思い出すことが大事。そのようなベストショットの経験がない場合は、希望でも夢でもよいから、いいイメージを思い描くこと。

 

ゴルフにおける勇気とは、無鉄砲とは違うのだ。勇気あるショットは、その結果が良かろうと悪かろうと、それ自体の報酬があるのだ。

―成功するか、失敗に終わるのか、その境目で行う決断である。絶対に超えない距離を狙うのは無鉄砲。ベストなショットで木の上から池を越えてピンハイからバックスピンをかける。勇気を出して実行してみることが大事。仮に失敗しても、そうした挑戦のひとつひとつが財産となる。

 

ピンの手前3メートルも、ピンの向こう3メートルも同じ3メートルだ。

―同じ3メートルなら強気に攻めよう。手前にショートするチップショットやパットは絶対にカップインしないが、3メートルのオーバーなら入る可能性もあるのだ。その意味でも、強めに打つことが必要なのである。

 

アーノルド・パーマー (Arnold Palmer) プロフィール

1929年米国生まれ。ウェイクフォレスト大学在学中に全米アマ優勝。PGAツアーに参加。60勝をあげている。シニアで獲得したタイトルは10勝。ツアーでの勝利のなかには全米オープン、マスターズ、全英オープンのメジャータイトルも含まれているが、全米プロは2位が3回あるが優勝はなく、グランドスラマーにはなっていない。しかし、プロ入りから一貫してチャージ・スタイルは変わらず、圧倒的人気を呼び、アーニー・アーミーズなる親衛隊を生み、国民的ヒーローとなった。ゴルフを米国のメジャースポーツの地位へと引き上げる牽引力となる。

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